マンションの清掃スタッフに「知り合いを雇う」ということ

マンションの清掃スタッフに「知り合いを雇う」ということ

マンションの清掃スタッフに「知り合いを雇う」ということ

マンション経営において清掃はとても重要です。
清掃を担当するのは、マンションのオーナー自身や直接雇用した清掃スタッフ、外部委託している清掃会社のスタッフなどさまざまです。中には、オーナーの知り合いや紹介で清掃を依頼しているケースもあります。

清掃スタッフに知り合いを雇うことには、知人だからこそのメリットとデメリットがあることをご存じでしょうか?


マンションの清掃スタッフに「知り合いを雇う」メリット

事前に経歴や人となりがわかる

もともと知っている人なので、その人の経歴や性格がわかり、採用時に安心感があります。人となりを知っているため、安心して仕事を任せやすいという点がメリットです。

採用に費用や時間がかからない

通常、清掃スタッフを雇う際は「求人広告を出す→面接→採用手続き」という手順を踏みますが、知り合いを雇う場合、この手順を省略できます。採用にかかる費用や時間を削減できる点が大きな利点です。

コミュニケーションがとりやすい

知り合いであれば、気兼ねなく話をできることが多いです。またお互いに人となりをわかっているので誤解が生じにくく、スムーズにコミュニケーションを取りやすいです。

無理なお願いも頼みやすい

急な変更など頼みにくい無理なお願いも、知り合いなら頼みやすいことがあります。


マンションの清掃スタッフに「知り合いを雇う」デメリット

お互いに「甘え」がち

知り合いゆえの「甘え」が出て、お互いにわがままになる可能性があります。双方ともに「無理なお願い」ができることはメリットですが、度を越すと不満につながることがあります。

お互いに「遠慮」しがち

「甘え」とは逆に、知り合いゆえの「遠慮」から言いたいことが言えない可能性があります。仕事上の関係だけではなく、もともとのお付き合いがあるため「これを言えば嫌がられるのではないか」という気持ちから、言えずに我慢をしてしまうことがあるのです。

今までの関係が崩れる

雇用関係となることによる立場の違いや金銭的な問題から、今までの関係が崩れることもあります。

気安さからトラブルに発展することも

知り合いという気安さから、きちんと雇用契約を交わさなかったり、雇用条件などを口約束で済ませてしまいがちです。何かあったときに「こんなはずじゃなかった」とトラブルに発展する可能性もあります。

退職してほしいと切り出しにくい

何らかの事情で退職してもらう必要が出た時、知り合いだとなかなか「退職してほしい」と切り出しづらい場合があります。


清掃会社に委託した場合との比較

このように、知り合いを清掃スタッフとして雇うことにはメリットもデメリットもあります。両方のポイントをしっかり把握した上で、あなたのマンションの清掃を誰に頼むのが良いか考えてみてください。

ここでは知り合いを雇う場合のメリット・デメリットを、清掃会社へ外部委託した場合と比較してみます。

知り合いを雇う場合清掃会社へ外部委託した場合
事前に経歴・人となりがわかる清掃会社のスタッフのため、人となりまではわからない
採用に費用や時間がかからない採用は清掃会社が行うため、オーナーの(採用にかかる)費用や時間を必要としない
コミュニケーションがとりやすい清掃会社が窓口となる場合が多く、言いづらい注意を直接伝えなくて良い
清掃会社の担当者から清掃スタッフへ伝えて指導してくれる
無理なお願いも頼みやすい急な変更は相談可
場合によっては、別スタッフで対応してもらえることもある
お互いに「甘え」がち、お互いに「遠慮」しがち
今までの関係が崩れることがある
お客様と清掃会社という業務上の関係のため、甘えや遠慮は出にくい
気安さからトラブルに発展することも契約を交わしているためトラブルに発展しにくい
退職してほしいと切り出しにくい契約に基づき対処できる
個人的な契約ではないため、「後腐れ」の心配はない

いま知り合いをマンションの清掃スタッフとして雇っていてお困りのある方、これから知り合いを雇うことに不安を感じておられる方は、清掃会社への外部委託も含めて他の方法と比較検討されてみることをおすすめします。

この記事を書いた人

Hashimoto