オフィス清掃担当者の退職で困らないために|属人化による問題や管理上の課題を解説

責任感の強い従業員や総務が何となく対応している場合や、自社雇用の清掃スタッフ任せている場合では、その人が退職すると、日常清掃が滞る可能性があります。
そのため、現時点で属人化(特定の人しか清掃手順や運用を把握していない状態)している場合はできるだけ早めに運用改善に取り組むことが大切です。
本記事では、属人化した状態の清掃担当者が退職することによって起こりやすい問題や、オフィス清掃を特定の人に任せた管理体制による課題を紹介します。
オフィス清掃の管理体制を見直したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
属人化した状態で清掃担当者が退職すると起こる主な問題
まずは、属人化した清掃担当者の退職で起こる可能性があるオフィス清掃や環境の問題を紹介します。
清掃業務が滞り、日常運用が不安定になる
清掃業務を一人の社員が担当している場合、その社員が退職すると、清掃の運用が滞る可能性があります。
特に、清掃手順や使用する道具、清掃箇所が十分に引き継がれなかった場合、後任者や管理部門がすぐに対応するのは困難です。
その結果、ゴミ回収や共有スペースの清掃などが一時的に止まる場合や、日によって清掃の実施状況にばらつきが出る場合があります。
安定した清掃運用を維持するためには、担当者任せにしない仕組みづくりが不可欠です。
急な穴埋めによって一部の社員へ負担が集中する
清掃担当者の引き継ぎ体制がないと、一部の社員や総務部門へ急に負担が集中する可能性がある点も問題です。
総務担当者が本来業務の合間に備品補充をすることになるケースや、気付いた社員だけが清掃や片付けを行うことになるケースが考えられます。
このような清掃負担が偏った状態が続くと、業務負担の偏りや不公平感が生じ、不満につながります。
担当者の退職をきっかけに負担が偏らないよう、清掃運用体制を早めに見直しましょう。
衛生状態や職場環境に影響が生じる
清掃担当者が退職すると、清掃頻度や品質が下がり、オフィスの衛生状態や職場環境に影響が生じる点もよくある問題です。
特に、水回りの清掃や広いエントランスの掃き掃除、ゴミの回収といった手間のかかる作業が、後回しになる傾向にあります。
清掃が行き届かず、ホコリや汚れが残ると、においや害虫の発生リスクが高まります。
また、床や共有スペースの汚れが目立つ状態が続けば、職場全体の清潔感が低下し、従業員の働きやすさに悪影響を及ぼしかねません。
これらを防ぐためにも、清掃担当者の退職を見直しのきっかけと捉え、職場環境を維持できる清掃管理体制に改善しましょう。
オフィス清掃が属人化する管理体制上の課題
以下では、オフィス清掃が属人化する管理体制上の課題とその解決策を紹介します。
清掃業務の担当者や範囲が曖昧になっている
オフィスでは、担当者や清掃範囲が曖昧になっているケースが少なくありません。
担当者が曖昧になると、責任感の強い社員や総務担当者など、一部の人が対応するようになります。
その結果、清掃業務が特定の社員の判断や善意に依存する体制が根付いてしまいます。
また、清掃範囲が決まっていないと、担当者個人が判断することになります。
人によって清掃する範囲に差が出ることで、清掃の基準が個人任せになり、属人化につながります。
まずは、「誰が・どこを・どの頻度で清掃しているのか」を整理することが重要です。
そのうえで、以下のような対策を進めましょう。
- 清掃箇所や作業ごとに担当者を決める
- 部門単位・フロア単位などで分担し、個人に負担が集中しない体制にする
- 負担が大きい清掃は、必要に応じて外部清掃会社の活用も検討する
清掃箇所や作業内容を明確にしたうえで、各清掃エリアを複数の社員で回す仕組みを構築すると、担当者が変わった場合でも清掃を継続できます。
清掃手順や頻度がマニュアル・ルール化されていない
清掃手順や頻度をマニュアル・ルール化していないと、清掃業務が担当者個人の経験や判断に依存することになります。
担当者が長く対応していると、いつもの方法で清掃業務が回っているように見えます。
しかし、実際は作業手順や判断基準が担当者の頭の中だけにある状態になっており、担当者の退職後に、清掃品質がばらつく可能性があります。
そのため、以下のような対策が必要です。
- 清掃箇所ごとに作業手順を文書化する
- トイレットペーパーや洗剤など備品補充のタイミングをルール化する
- 場所ごとに決めた清掃基準をもとに頻度を定める
- 使用する洗剤・道具・保管場所を一覧化する
誰でも作業できる状態に整えることで、必要な清掃が抜け落ちる、作業手順がわからないといった退職時の引き継ぎリスクを抑えられます。
清掃頻度の決め方にお悩みの場合は、以下の記事もご参照ください。
▶ オフィスの掃除、場所ごとに最適な掃除頻度とは
管理者が清掃運用を把握できていない
清掃を現場任せにしている場合、管理者側が清掃運用の状況を把握できていないケースがあります。
例えば、どこを清掃しているのかわからない、使用している清掃道具を把握していないといった状態です。
この状態では、清掃業務の実態が管理者側に共有されず、担当者個人の判断や経験に任せた運用になる可能性があります。
また、清掃状況を確認する仕組みがないと、作業の抜け漏れや負担の偏りが見過ごされやすくなる点も問題の一つです。
管理者が問題に気付いたときには、すでに日常清掃で対応できない汚れが発生している場合や、社員から不満が出ている場合もあります。
このケースでの属人化を防ぐには、以下のような対策が有効です。
- 清掃箇所や頻度(回数)を一覧化する
- 「トイレ清掃」「掃除機掛け」「ごみ回収」など、作業内容をチェックリスト化する
- 清掃担当者と管理者が、月1回でも清掃状況を確認する時間を設ける
- 清掃で気付いた問題を報告できるフローを構築する
管理者が現場の清掃運用を把握できる仕組みを整えることで、担当者個人の判断に頼らず、組織として清掃品質を維持できます。
清掃を正式な業務として位置づけられていない
オフィス清掃は日常的に必要な業務である一方、売上や顧客対応のように成果が数値で見えにくく、優先順位が下がりやすい業務です。
正式な業務として位置づけられず、本業のついでや空いた時間に行う作業として扱われるケースがあります。
このケースでは、よく汚れに気付く社員や責任感の強い社員など一部の社員が毎回清掃をすることになり、属人化が進みます。
そのため、以下のような対策が必要です。
- 清掃業務を通常業務のスケジュールに組み込む
- 清掃箇所や実施日を決めたうえで清掃を当番制にする
- 清掃の重要性を伝える機会を設ける
清掃を個人の善意に任せるのではなく、業務の一部として扱うことで、特定の社員に依存しない継続的な運用体制を整えられます。
特に少人数のオフィスでは、一人ひとりの業務負担が大きく、清掃まで兼務すると属人化につながりやすくなります。
小規模オフィスにおける清掃体制の考え方については、こちらの記事もご覧ください。
▶ 小規模なオフィスでも、オフィス清掃って頼めるの?
清掃担当者の退職は、オフィス清掃の属人化や運用リスクが表面化しやすいタイミングです。
将来的な人材不足や高齢化による退職リスクについては、こちらの記事もご覧ください。
▶ 清掃スタッフのパートさんが高齢で退職!?いま備えるべき課題とは
特定の社員に依存した状態では、急な退職によって清掃運用が停止し、衛生環境や業務効率に悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため、以下のような対策により、誰か一人がいないと回らない状態を防ぐことが重要です。
・清掃箇所ごとに担当者・頻度・実施時間を決める
・清掃チェックリストを作成し、実施状況を記録する
・清掃状況や困りごとを管理者へ報告できる体制を整える
・社員で対応する範囲と外部の清掃会社に任せる範囲を整理する
これらの対策を行うことで、清掃業務を個人の善意や経験に頼らず、組織として継続できる状態に整えられます。
また、トイレ清掃や床清掃など継続的な対応が必要な作業は、外部の清掃会社の活用も選択肢の一つです。
オフィス清掃を外部の清掃会社に依頼することで、社内にどのような変化があるかはこちらをご覧ください。
▶ オフィス清掃は外注でどうなる?業務や経営面の変化を解説







